すべての著作権は守られるべきです

法律がどうあれ、著作権、つまり「著作者の著作物に関する諸権利」は尊重され保護されるべきだと考えます。本サイトで提供している音源等の著作者の方々は、ぜひ御一報ください。正当かつ適切な対価をお支払いしたく存じます。
ただし、私たちの言う「著作者」と、法的な著作者とは、あるいは根本的なところで意味が違うかもしれません。
「著作者」とは、もっとも根源的な意味での「作った人」のことです。LP音源でいえば、作詞・作曲・編曲者、演奏者、(きちんと仕事をした)プロデューサー・ディレクター、録音・ミックス・マスタリングの各エンジニア諸氏、ジャケット等のカメラマン・デザイナー等です。つまり、その音源を(商品であるか否かを問わず)成立させているすべての人々です。これ以外の「ただお金を出した」「販売する権利を持っている」「著作権管理の権利を持っている」等の人や企業・団体は含まれません(もし含まれるのなら、レコーディング卓やマイクを設計したエンジニアも含まれるべきです。卓・マイクで音は変わりますから)。
この面で、世の中、間違っています。たとえば、今あなたが使っているWindowsというソフトは、米国M社が工業所有権(著作権)を持っています。でも考えてみてください。「会社」がソフトのソースを書けるわけがありません。実際にソースを書き、バグを取り、成果品にしたのは個々の人間のはずです。彼らに著作権が与えられているでしょうか? 法律論ではありません。著作権という権利の根幹に関わる問題です。
「著作権」は、どんな理由をこじつけようと「作った人」個人に帰属します。金銭で貸借できるものではあっても、売買できるものではありません。したがって私たちは、本来の「作った人」以外に著作者はいないと考えます。

著作権の御申告について

上記の理由から、御申告は原則として「著作者」ご本人、または法定相続人に限らせていただきます。例外として「著作者」が積極的かつ能動的に指名・依頼した代理の方でも結構です。たとえば所属事務所であり顧問弁護士です。
それ以外の、音楽ビジネスで慣習となっている「著作権管理を依頼されている」個人・団体からの御申告には、無視するとは言いませんが(きちんとお返事はいたします)好んでお相手をする意思はありません。何故なら多くの場合、この種の個人・団体は著作権という利権を道具とする集金マシンだからです。さらに、集金された金銭が、正しく「著作者」に届けられる保証が無いからでもあります。
冒頭にも書いたように、私たちは正当な権利の行使には正当にお応えする前向きな姿勢でおります。私たちは売り逃げのブーツ屋ではありません。この点、よろしくご理解いただくようお願いいたします。

複製・頒布権について

LP・CDを問わず、音源を複製し頒布する権利が存在します。いわゆる版権です。著作者と企業・団体が契約を結び、通常はレコード会社が(ある期限を限って)独占的権利を得ています。
私たちは、この権利も尊重したいと思っています。しかし、思っていて尊重していない事実も存在します。理由はただひとつ、権利者が権利を行使してくれないからです。簡単に言えば「版権を持っているならCD出してください」です。版権を寝かせっぱなしで音源を流通させないのなら、私たちはどうやって音源を入手できるでしょう? 極論かもしれませんが、版権という権利を持つ以上、頒布する義務も並存するのではないかと考えます。
ここでいう「頒布する」とは、私たちから見て、大型CD店を3軒も回れば目的の音源をいつでも適正価格で入手できる状態を意味します。そうなっていないからこそ、私たちはDISK DIGを始めたのです。私たちの販売アイテムをレコード会社が(私たちより高品位なリマスタリングで)再発売してくれたなら、その盤の取り扱いを中止することをお約束します。
さらに、著作者の主導または積極的了解を条件として、複製・頒布権に関しても正当かつ適切な対価をお支払する意思はございます。条件を満たした折りには、どうぞご遠慮なくお申し出下さい。


以上、権利関係の考え方とポリシーを簡単に述べさせていただきました。すべて悪意あってのことではございません。貴重音源の発掘と提供がDISK DIGの発想のすべてです。関係各位の温かいご理解を心から期待しております。

文責:大塚 明